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虚子記念文学館外観

 

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虚子記念文学館設計者  好川 忠延


 敷地は、稲畑先生のお住まいに隣接した百七十坪程の空き地です。ここは芦屋の中でも特に環境に恵まれた地域で建築制限が厳しく延床面積は五百七十平米しか建てられません。
 全体のイメージとしては稲畑先生のご自宅の雰囲気に合せる事としました。稲畑邸は昭和初期の竣工で所謂スパニッシュ・スタイルです。この様式は大正始めから戦前までの阪神間で大流行した住宅様式ですが、住宅にとどまらず、学校やクラブといった用途の建築にも適用され、いわば新しい文化を象徴する様式でもあったわけです。この大正始めから戦前までと言いますとちょうど虚子が活躍した時期と重なるのですが、この時代を彷彿とさせる稲畑先生のご自宅の雰囲気は虚子を記念する文学館に相応しいのではないかと考えました。小さい文学館ですが隅々まで神経の行き届いた建築としたいと考えました。虚子先生の住宅を訪れる気持ちでこの記念館を訪ねて下さい。シンプルで落ち着いた空間が出迎えてくれるでしょう。


 それでは室内をご案内いたしましょう。まず二階ですが、ここには虚子の生涯を展示した常設展示室があります。大変大きい業績を残された虚子先生の生涯はどんな展示スペースを以てしてもすべてを展示できません。それは広さの問題ではなく、見る側がその遺墨に触れて深く感動する感性を持っているかどうかであり、接し方一つで狭い展示スペースでも多くを得ることが出来るのだと思います。この常設展示室は狭いが充実した展示がなされています。


展示室


図書室 


 また二階にはもう一つ図書室があります。虚子に関する文献収集だけでなく、調べものも気軽にできる開架式の閲覧室であります。





 地階には多目的ホールがあります。文学館は資料の収集、公開だけでなく文学活動を支援してゆく事が求められますがここでは企画展示、句会、講演会などの活動を行います。





多目的ホール


俳磚 


 玄関脇から地階に直接降りて行ける外部階段があり、その側壁には俳磚が掲示してあります。俳磚とは御寄付を頂いた方々のお名前と俳句とを呉須で染め付けたタイルの事です。俳磚は階段を降りて行くに従って時代が進むように配列してあり、子規、碧悟桐、漱石の句など近代俳句史を飾る俳句も御寄付を頂いた方々の俳句と並んでいて興味深い眺めです。


 一階の玄関ホールを奥へ進むと談話室があります。お茶を飲みながら寛げる空間ですが、ここから南側の庭に出られます。庭には円形に並べられた石積みがあり腰を掛けて大きな楠の木の緑蔭を楽しむことができます。そしてここにも俳磚が掲示してあります。俳磚の足元には絶滅しつつある山野草を見ることが出来ます。


談話室


ステンドグラス 


 最後になりましたが、一階エレベーターホールにミュージアムショップがあります。魅力的な物が並べられているのですが、何があるかは入ってのお愉しみとしておきましょう。



 

 


開館時間
 午前10時〜午後5時
 入館は午後4時30分まで

休館日
 月曜日、祝日,振替休日の翌日、年末年始

入場料(令和5年4月1日より)
 一般1000円/18歳以下600円
 団体(一般20名以上)800円
 各種福祉手帳や同等のアプリや画面を
 ご提示により
 500円(ご本人と付添1名まで)

交通
 阪急、阪神、JRの芦屋駅より
 阪急バスにて
 「テニスコート前」で下車。
  鵺塚(ぬえつか)橋を渡り、
  南西へ徒歩10分
 阪神芦屋駅西口より
 芦屋川西岸を徒歩15分
  *駐車場はありません。



多目的ホール使用料
(1時間あたり)


フルスペース


・・・ 2000円

 


 公益財団法人 虚子記念文学館

〒659-0074

兵庫県芦屋市平田町8−22

TEL

0797−21−1036

FAX

0797−31−1306

e−mail

kyoshi@as.email.ne.jp