「仰臥漫録」



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夕顔と瓢と糸瓜

 明治34年9月2日から始まる
            日記冒頭部分


明治卅四年九月二日 雨 蒸暑
庭前の景ハ棚に取付けてぶら下りたるもの 夕顔二、三本 瓢二、三本 糸瓜四、五本 夕顔とも瓢ともつかぬ巾着形の者四ツ五ツ




女郎花と鶏頭


女郎花真盛 鶏頭尺ヨリ尺四、五寸のもの二十本許(ばかり)






試ミニ名ヲハ巾着フクべカナ
取付テ松ニモ一ツフクベカナ
子ヲ育ツフクベヲ育ツ如キカモ
雨ノ日ヤ皆倒レタル女郎花
雨ノ日ヲ夕■ノ実ノナガメカナ
蝉ナクヤ五尺ニ足ラヌ庭の松

 

 


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