虚子記念文学館投句特選句 令和6年
2024/令和6年3月 特選句・入選句 PDF
−−2024/令和6年3月−−
【特選 10句】
木の芽風時にはつのる館の庭
新潟
安原 葉
天といふ遠き故郷梅咲けば
兵庫
西村みどり
山笑ふ瀬戸内海をくすぐつて
兵庫
玉手のり子
物種を販ぎ未来を販ぎけり
大阪
須知香代子
カフェラテにハートくつきり三月来
兵庫
上岡あきら
菫摘む歌劇の街の女学生
大阪
多田羅紀子
ホームズてふ名前負けしてゐる子猫
兵庫
高野さち
雛の間と化し風格の談話室
兵庫
深尾真理子
剪定や迷ひに迷ひたる鋏
兵庫
道中義臣
先輩の指のふるへや卒業歌
兵庫
武田奈々
(青少年)
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2024/令和6年2月 特選句・入選句 PDF
−−2024/令和6年2月−−
【特選 10句】
学帽を春一番に放り投げ
兵庫
惠島祥一朗
待針にかすれし名前針供養
東京
菅谷 糸
待春やランドセル置く枕元
大阪
勝山禮子
入籍の恥ぢらふ友よ梅香る
兵庫
足立朱麻
集落を孤立させまじ雪を掻く
石川
白根寿子
盆梅の枝丹念に大胆に
大阪
西尾浩子
薄氷に水の鼓動の伝はり来
東京
荒川ともゑ
春浅し古き手帳に遠き友
兵庫
高市敦之
春浅し鯉が空気を食べる音
静岡
いたまき芯
懐紙より取り出す針や針供養
兵庫
武田奈々
(青少年)
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2024/令和6年1月 特選句・入選句 PDF
−−2024/令和6年1月−−
【特選 10句】
若水に張りついてゐる星の息
神奈川
進藤剛至
燦々と日の降り注ぎゐる冬芽
新潟
安原 葉
一瞬を重ねて滝の凍りけり
大阪
若林友子
真筆に俤を追ひ春を待つ
兵庫
英賀美千代
一枚の毛布送らうかと思ふ
岡山
石井宏幸
初空へ揺らす風音館の木々
兵庫
辻田あづき
左義長の祈りの炎能登は雨
神奈川
平野孤舟
初明り浴びて二人の未来かな
大阪
立入宮子
異次元のしじまはおどろ滝凍る
兵庫
西村みどり
シロフォンの音階不揃ひの氷柱
大阪
椋本望生
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