虚子記念文学館投句特選句 令和5年
2023/令和5年3月 特選句・入選句 PDF
−−2023/令和5年3月−−
【特選 10句】
若鮎の群れ水光る水香る
石川
伊東弥太郎
春分の日や午後四時は雨模様
兵庫
辻田あづき
開花待つ枝の勢ひや春日濃し
京都
山崎貴子
労ひの言葉束ねて黄水仙
兵庫
金田八江子
わかうどと交はす存問木の芽晴
兵庫
西村みどり
春泥へ忘れてきたる靴の跡
奈良
河村久美子
泥けむり立ちてどぢやうの池ぬるむ
兵庫
小柴智子
水温む底で何やら謀りごと
奈良
好川忠延
吉野雛昨夜は座つていたやうな
奈良
豚々舎休庵
三月十一日弦の音空へ
兵庫
武田奈々
(青少年)
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2023/令和5年2月 特選句・入選句 PDF
−−2023/令和5年2月−−
【特選 10句】
汀子忌や十七音にある祈り
兵庫
涌羅由美
紅梅の盛り祈りの深まり来
神奈川
進藤剛至
大空に儚なさ広げ冬桜
香川
静川あさえ
立春の富士山頂の雲が邪魔
東京
荒川ともゑ
雪女郎釦止めてと背中向け
三重
池本準一
風を呼びるり色そよぐ犬ふぐり
兵庫
雲山ひまり
梅の香の風に誘はれ届きをり
兵庫
足立朱麻
春立つや夢の膨らむ予定表
大阪
河辺さち子
春の風梅の香りに導かれ
兵庫
福井彩人
(青少年)立春のひかりの中の影法師
兵庫
武田奈々
(青少年)
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2023/令和5年1月 特選句・入選句 PDF
−−2023/令和5年1月−−
【特選 10句】
初凪や水平線のなほ遠し
兵庫
大西美知子
来る筈の二月礼者を悼むのみ
石橋玲子
紅梅やこのひとゝせの早かりき
神奈川
進藤剛至
掛け軸のにじむ墨色寒椿
兵庫
足立朱麻
吉兆を揺らし駅へと人の波
兵庫
入谷千惠子
美しき披講心に初句会
大阪
多田羅紀子
時を待ち時をほどきて冬桜
香川
葛原由起
煮凝てふ太平洋のエッセンス
上岡あきら
めりめりととんど恵方へ倒れけり
兵庫
武田奈々
(青少年)冬木達樹霜で枝が羽になる
兵庫
福田 涼
(青少年)
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