虚子記念文学館投句特選句 平成22年






−−平成22年7月−−

【特選 10句】

小諸より訪ね来られし汗の客

京都

安原 葉

俳磚へ朝な夕なの蝉時雨

大阪

宮崎 正

走り萩揺れ迎へくれ虚子の館

東京

河野美奇

蝉時雨今日は一人の記念館

大阪

辻 千緑

涼風の庭に日の斑重なれる

兵庫

田中節夫

五月雨を来て虚子館に雨宿り

岡山

大槻秋女

小鼓の由来をしかと梅雨の館

兵庫

橋本絹子

夏萩の咲き初む虚子の記念館

徳島

石原松女

海の日や比島に散りし父をふと

大阪

米澤江都子

大虚子を涼しく空へ飛ばす句座

兵庫

奥田好子

戻る






−−平成22年6月−−

【特選 10句】

蜘蛛は囲を張れず虚子館庭手入

京都

安原 葉

合歓咲いて星のきざはしてふ角度

東京

稲畑廣太郎

下闇や師の俳磚を読みかへす

大阪

会田仁子

虚子泊雲泊月学び風薫る

東京

大久保白村

紫陽花のひとつひとつの彩深む

大阪

友井正明

薄暑解く俳磚の風でありにけり

兵庫

五十嵐哲也

五月闇俳磚千のほの明り

大阪

徳岡美祢子

虚子記念館の緑のふえしこと

大阪

多田羅初美

あの犬はもう居ぬ庭は五月闇

兵庫

田中節夫

花合歓の夢見がちなるさ揺れかな

大阪

石橋玲子

戻る






−−平成22年5月−−

【特選 10句】

十年てふ館の未来へ卯波寄す

東京

稲畑廣太郎

放談の新茶に弾みつきにけり

兵庫

三村純也

虚子館は早や緑蔭のたゝずまひ

東京

今井千鶴子

青芝に木洩日さわぎやまざりし

京都

安原 葉

若蘆の中ゆ水音立ち上がる

岡山

石井宏幸

葉桜の木洩れ日光る芦屋川

東京

大久保白村

万緑や銘酒小鼓物語

高知

橋田憲明

虚子館に五月の風と入りにけり

兵庫

蔭山一舟

目瞑れば深山の匂ひ滝の音

兵庫

田中節夫

養生の芝に五月の雨となる

大阪

田原憲治

戻る






−−平成22年4月−−

【特選 10句】

夕べまで花翳りなき虚子忌かな

兵庫

三村純也

芦屋川花満開の虚子忌かな

アメリカ

高橋カズ子

我のみとなりし遅日の虚子館に

京都

安原 葉

虚子の著に親しみ明日は昭和の日

東京

大久保白村

落椿鮮烈白き石畳

兵庫

田中節夫

黄桜の重し軽しと詩をこぼす

滋賀

森 ふみ子

誰彼を迎へ桂の芽ぶき急

兵庫

山之口倫子

人庭へ誘ふ水音夏近し

大阪

須知香代子

俳磚の弘子に見ゆ花日和

大阪

辻 千緑

俤のいつもどこかに花朧

兵庫

水田むつみ

戻る






−−平成22年3月−−

【特選 10句】

水落ちて弾けて春を近づけぬ

大阪

岩垣子鹿

虚子館の理事会集ふ花衣

東京

稲畑廣太郎

還らざるひとよ淡墨桜咲く

京都

安原 葉

俳磚に故人の名増え鳥雲に

兵庫

三村純也

藤袴文庫誕生芽ぶく園

高知

橋田憲明

桂の芽紅ほどけしは花となる

東京

河野美奇

水増えて草芳しき芦屋川

東京

大久保白村

海おぼろ山おぼろなり芦屋川

神奈川

渡辺萩風

菰外し風入れ替る牡丹の芽

岡山

大槻秋女

満開のミモザは空の色となる

岡山

伴 明子

戻る






−−平成22年2月−−

【特選 10句】

梅が香にこの悲しみを解かんと

東京

稲畑廣太郎

紫の芽の勢ひをり藤袴

東京

河野美奇

俳磚の弘子を探す余寒かな

兵庫

三村純也

生誕祭過ぎし虚子館あたたかし

京都

安原 葉

梅東風やおもかげをまた引き寄せて

兵庫

水田むつみ

対岸のひかりをつれて春の雪

鳥取

椋 則子

水音を増やし芽立を促せる

兵庫

田中節夫

弘子の葬終へ建国の日の館に

東京

大久保白村

春浅し虚子を身近に初版本

東京

大久保幸子

じゅしょうしきすこしきんちょう
チューリップ

兵庫

柏木律乃(小1)

戻る






−−平成22年1月−−

【特選 10句】

読初の子規の世に旅してをりぬ

兵庫

山田弘子

鼻先で掠め取られし恋歌留多

兵庫

山田佳乃

俳磚にけふも風花日和かな

兵庫

三村純也

虚子木像年尾胸像にも御慶

東京

大久保白村

読初として藤袴文庫かな

兵庫

内田泰代

虚子館の華やぐ日なり初句会

兵庫

日下コ一

下萌の弾む川原を虚子館へ

兵庫

五十嵐哲也

待春の日ざしの木々に包まるる

兵庫

黒田千賀子

じりじりと膝寄ってくる歌留多取

兵庫

松田恭子

初旅の虚子館へ胸ふくらませ

石川

辰巳葉流

戻る